薬剤師資格を取ったあと、薬局やドラッグストアなどで処方せんを取り扱う仕事をするならば、薬剤師資格証を取得しましょう。薬剤師資格証は電子処方せんのサインに必要であり、薬局の管理薬剤師には優先発行もされています。そもそも薬剤師資格証とはどのような証明書でしょうか。そんな疑問にお答えするため、ここでは薬剤師資格証の詳細と発行方法についてご紹介します。
薬剤師資格証とは
HPKI(Healthcare Public Key Infrastructure)とも呼ばれる薬剤師資格証は、国家資格を証明する電子認証が可能なカードです。2023年に電子処方せんが導入されたことにともない、電子処方せんへの署名に使われます。ほかにも講習会への参加申し込みや、医療情報へのアクセス時などに利用されているカードです。
薬剤師資格証には氏名や生年月日とともに、薬剤師名簿登録番号や、資格証有効期限など薬剤師であることを証明する情報が記載されています。
薬剤師資格証の申請方法
ここでは、薬剤師資格証の申請のやり方・方法について解説します。薬剤師資格証は以下の流れで発行申請をすることができます。
- Web上にある申請書をダウンロードし、必要事項を記載する。顔写真や住民票と併せて薬剤師免許証のコピーなど必要書類とともに郵送する。
- 郵送した書類を日本薬剤師学会が審査し、審査に通ると発行費用支払い案内メールが届く
- 発行費用を支払うと、日本薬剤師会から薬剤師資格証が発行される。都道府県薬剤師会宛てに発行されるため、本人確認書類をもって受け取りに行く
発行の費用は日本薬剤師会会員の場合で税込み19800円、非会員の方で税込み26400円になります。この費用には発行費はもちろん、カードの有効期限5年分の運用費が含まれます。
カードの有効期限は厳密には5回目の誕生日までとなります。誕生日に近い日付で薬剤師資格証を発行してしまうと、その分有効期限が短くなるため気を付けましょう。
なお薬剤師資格証の発行には2、3ヵ月程度かかります。書類に不備があり、差戻しがあるとさらに時間を要してしまうため、書類提出時には注意しましょう。
まとめ
医療のICT化の一つとして進められている電子処方せんの対応ですが、処方せんを発行する医療機関だけでなく、薬を処方する薬局も電子化に対応していかなければなりません。その過程で必要となるのが薬剤師資格証です。薬剤師資格証は発行に少し時間がかかるため、早めに発行の申請を済ませ、業務で使う際に困ることがないようにしましょう。