薬剤師になるためには、国家資格である薬剤師試験に合格する必要があります。原則6年制の薬学部を卒業しないと受験資格が得られず、基本となる知識は大学の講義でも得られます。しかし薬剤師試験の出題範囲は広く、合格するには、過去問を利用した効率の良い勉強方法が求められます。
この記事では過去問を使って薬剤師資格の合格を目指す方法をご紹介します。
過去問の使い方
薬剤師試験で問われる知識は範囲が広く、覚える量も膨大です。そのため、一度過去問を解いてみて自分の苦手な科目を把握しましょう。過去問を中心として足りない知識を補ったり、参考書で苦手科目を補ったりする際の目安となるからです。
まずは5年分程度の過去問を解くことからはじめてみるとよいでしょう。
直近の薬剤師資格試験では、問題文から考えたり、持っている知識を応用したりしなければならない設問が増えています。知識を丸暗記するだけでは合格基準を満たすことが難しくなってきています。そのため、過去問を解く際も、設問から選択肢まで丸ごと覚えようとせず、問われている知識や内容に着目して学習していきましょう。
また、必須問題の足切り基準はあるものの、すべての問題に完璧にこたえようとする必要はありません。解けそうな、回答までの時間が短くて済む問題で得点を稼ぐことで、合格が近くなります。過去問を解きながら、問題を見切る力や、速く解く力などの感覚も養いましょう。
おすすめの過去問
薬学ゼミナールから例年4月頃に発売される領域別既出問題集は、過去7年分の薬剤師国家試験の問題を科目別にまとめた一冊です。この一冊は、苦手科目の洗い出しや、科目ごとの出題傾向を見るために有効です。
メディセレの薬剤師国家試験過去問題集であれば、回ごとに分かれた過去問に併わせて、解説や周辺知識も得られます。薬剤師資格試験直前の、時間を気にしながら解く練習をするなら、こちらがおすすめです。
得点が取りやすい必須問題に特化するなら、薬学教育センターが編集している薬剤師国家試験対策必須問題集を選びましょう。また薬学部の学生が5年次に進級する際に必要となるCBTは国家試験の必須問題レベルの知識が問われます。CBTの対策も、この問題集で打てるのはメリットの一つです。
まとめ
薬剤師資格はやみくもに暗記して合格できるほど、安易な資格ではありません。限られた時間の中で計画を立て、効率よく学習しなければなりません。
過去問を使えば、自分が理解していない点を洗い出しつつ、本番の試験の出題形式に慣れていくことができるので活用しましょう。