薬剤師資格は国家資格であり難易度が高いともいわれます。取得後は調剤薬局や病院で調剤業務や服薬指導に携わるのがおもな仕事です。そこからさらにスキルアップをしたいなら認定薬剤師や専門薬剤師の資格取得を目指しましょう。この記事ではそれぞれの薬剤師資格の種類や特徴をご紹介します。
認定薬剤師の種類
働いている場所によっておすすめの資格が異なります。病院で働いているのであれば、感染制御認定薬剤師やがん薬物療法認定薬剤師がおすすめです。感染制御認定薬剤師は病院内の感染対策を行なうチームのメンバーとして働けるため、必要な人材となれる可能性が高いです。
がん薬物療法認定薬剤師は、がんの患者さんに寄り添った薬の提供方法を学ぶことになります。認定薬剤師の認定を受けるには研修を受講して単位シールをもらうのが一般的ですが、どちらの資格も追加で講習会の受講や試験の合格が必要となります。それぞれの要件を満たせるように注意しましょう。
薬局で働くのであれば小児薬物療法認定薬剤師や、漢方薬・生薬認定薬剤師がおすすめです。小児薬物療法認定薬剤師の資格を取得すれば小児科領域で活躍できる薬剤師になれます。子どもに使う医薬品は注意が必要なものが多いため、きちんと医師や保護者に対して説明ができる存在は不可欠です。
漢方薬・生薬認定薬剤師は漢方薬を含めた服薬指導が的確に行えるようになる資格です。研修受講と試験合格で取得できることもあり、薬剤師資格のなかでも合格率が高くなっています。
専門薬剤師の種類
専門薬剤師はそれぞれの団体から専門分野に関して高度な知識を持っていると認定された方々です。認定薬剤師よりも専門分野に特化しており、認定の条件も厳しくなっています。
例えばがん専門薬剤師であれば11個の申請資格があり、それを満たしていなければそもそも認定試験を受けられません。しかし認定を受けられればがんにまつわる薬物療法について臨床経験と知識があることを証明してくれます。
他にも禁煙専門薬剤師や栄養サポート専門薬剤師など団体ごとで認定基準が設けられています。極めるのには時間がかかりますが、興味のある分野を見つけて少しずつ実績を積んでいけば、キャリアアップが狙えます。
まとめ
医薬分業が進み、薬剤師にはより専門性が求められるようになりました。病気に対する専門性や地域に対する専門性など、目指す薬剤師資格の種類によって、勉強すべき方向性も異なります。
今働いている現場でさらに活躍できる資格や、スキルアップして別の現場へ転職するなどさまざまな道が選べるため、情報を収集しながら検討してみましょう。