薬剤師資格として最も有名なのは薬剤師国家試験ですが、そこからさらに別の資格を積み上げていくことで、より専門性の高い仕事ができます。この記事ではベースとなる薬剤師国家試験と、そのあとのキャリアにつながる資格をご紹介します。
薬剤師が取得する資格とは
薬剤師資格としてまず取得を目指すのは薬剤師国家試験です。受験資格として6年制の薬学部を卒業している必要があるため、取得に時間のかかる資格でもあります。4年制の薬学部もありますが、4年制は研究者を養成することがおもな目的のため、4年制の薬学部を卒業するだけでは国家試験は受けられません。
国家試験に合格し、薬剤師として仕事をはじめてからは認定薬剤師や専門薬剤師を目指すことによって、さらに特定分野を深めていけます。
認定薬剤師は認定薬剤師制度による研修や実技を通して単位を取得していきながら、がんや糖尿病などの特定の病気や在宅ケアなど分野ごとに必要な知識を得ていきます。
専門薬剤師は認定薬剤師として経験を積みながら、実務経験や論文発表などの条件を満たすと認定されます。感染症予防、栄養療法など専門分野は多岐に分かれますが、それぞれの分野で薬をいかに適切に活用していけるかを問われます。
キャリアアップを目指して薬剤師資格を取る
薬剤師国家試験が大きく取り上げられてしまうと、薬剤師になり調剤に携われるようになればゴールのように感じるかもしれません。キャリアアップを目指すなら興味のある分野を見つけて、認定薬剤師や専門薬剤師になれるように知識や経験を積んでいきましょう。
認定薬剤師は決められた期限内に必要な単位を取得し、申請することで資格を得られます。取得後も更新が必要になるため、認定後も継続して勉強をしていかなければなりません。
どうしても仕事をしながら研修を受けることになるため、時間が必要になります。認定薬剤師資格を支援してくれる職場が選べると安心してキャリアアップを目指せます。専門薬剤師も認定証の取得条件を満たすためには、研修への参加や認定試験の合格など仕事とは別のところで研鑽を積まなければなりません。
どちらも仕事をしながらになるため負担が大きくはなりますが、認定を受けて仕事ができれば各分野の専門家として活躍できる範囲も広がります。
まとめ
薬剤師資格の取得を目指して勉強する分、資格取得をゴールに思いがちですが、資格はそこから経験を積むためのスタートです。医療技術や社会環境、薬自体もどんどん新しいものが出てくるため、新しい情報を仕入れる意味でも資格取得をうまく活用しましょう。